願いのリレー

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【おばあさんと僕】〜前編〜

先日、

父方の父母が眠るところに妻と子供2人連れて、家族4人で車でお墓参りにいった。

 


行く道中から、運転しながらふと思い出した。

僕が少年だったころの話……

 

 

 

 


思い出す度に胸が痛む……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が小学6年生の時、修学旅行で京都に行った。

その時のお土産に、家と、家に一緒に住む

おばあさんにお土産を買って帰宅した。

 

 

 

今の時代は、祖父母のことを

「ばぁば」や「じぃじ」

と呼ぶ家も多いと思うが、僕は、おばあさんとしか呼んだことがない。

 

 

 

そのおばあさんへのお土産は、京都で購入した

 


箸と耳かき🥢

 


だった。

 


修学旅行から帰ってきて、1階の居間でおばあさんにそれを渡すと、おばあさんはニコニコ凄く嬉しそうにしていた。

 


おばあさんは、すっかりご機嫌になり

 


「今度、動物園に行こう」

 


と僕に言った。

 


僕も

 


「うん」

 


と返事をし、弟や両親にもそれを伝え、

週末を迎えた。

 


おばあさんと約束をした当日の朝、僕は年子の弟に、

 


「今日動物園だね」

 


と言うと、弟は

 


「え?俺、お母さんたちと遊園地に行くよ」

 


って言ったのだ。

 

 

 

え!?

 

 

 

つまり、弟は僕の両親と3人で遊園地に行くらしい。

僕は家族で動物園に行くと思い込んでいた。

 

 

 

は!?

 

 

 

遊園地?

そんな話聞いてない!

普通、僕にも遊園地行くかどうか親も聞くと思うし……

 

 

 

出た!さすがは僕の両親だ!

僕にはそのような扱いだ。

(君の知らない君の僕1~3より)

 

 

 

 


おばあさんは、僕と動物園へお出かけのために普段しない化粧をしながら楽しそうにしていた。

 

 

 

 


僕はおばあさんに言った。

 


「ぼく、今日遊園地に行く」

 


と……。

 


『動物園行かないの?』

 


「うん」

 

 

 

 


僕はおばあさんと2人で動物園に行くより、両親と弟と遊園地に行く方を取ってしました。

 


(小学6年生にもなって、

おばあさんと2人で動物園に行くのは嫌だ。

同級生に見られたら恥ずかしい)

 


という感情が湧き上がってしまった。

 

 

 

 

 

 

 


あの時のおばあさんの凄く寂しそうな顔は、

一生忘れられない。

 

 

 

 

 

 

 


やがて、それは

大きな後悔になってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 


それは、ある出来事があったからだ……